探して楽しむスペシャルキッズのマーケット

2020/08/15

スペシャルキッズの育児と暮らしについて、働きながら子育てをするママさんのブログを転載させていただきます。
「産業医もいもい先生の子育てノート 〜気切っ子おもちくんとともに〜」

2020年2月よりnoteにて投稿されている記事の一部を、チャーミングケアモールでも転載させていただくことになりました。
第1回チャーミングケアモールアンバサダー会議により、初期の記事より時系列に記事をチョイスさせていただきました。
とても優しくほっこりする文体が魅力的な「もいもい先生」の育児ノートを是非ご一読ください。

暖かな空気がゆるみ、春から初夏に変わる頃。

こども病院の可愛らしい待合室で、私は超高精細のエコーを受けるため待っていました。

医師あるある、ではないですが、こども病院の、ちょっと知っているとても偉い先生(ロマンスグレー先生)に取り上げてもらうお産、3回目。 勝手知ったる診察手順。

『おめでとうー順調だねー次は〇週間後ねー』 を信じて疑いませんでした。

しかし神様は時に、小さな、でもやられた本人にとってはとても大きな、イタズラをなさるらしい。

診察のとき、いつもより長く無言なエコーのあと、ロマンスグレー先生から告げられたのは、おおよそ1万人に1人の先天奇形の可能性でした。

白と黒で映し出された赤ちゃんの写真。

自分でも超音波を扱う仕事です。

否が応でも読めてしまうエコー写真。無意識に診断を行おうとしてしまう頭。

しかしその一方で、ザラザラと冷たい血液が巡るような感覚に、飲み込まれていったのでした。

絨毛検査、頻回受診、毎回の高精細エコー・・・。 賛否両論ある出生前診断ですが、全部受けました。 『お願い、生きていて』 『あなたの人生を、どんな長さの人生でもいいから、あなたらしく生きていて』 願い続けていたのは、息子が息子の生を全うすること、ただそれだけでした。

『おなかの中で亡くなるかもしれない』 『生まれても、呼吸器に繋げないかもしれない』 『呼吸器に繋げても、手術できないかもしれない』 明日を信じてはいたけれども、仄暗い告知ばかりで、若干の諦観をもって過ごしていた、今回の妊娠生活。

君は、きちんと、自分の生まれたい時を教えてくれて、きちんと、産声を上げてみせてくれた。

私の温かな胎内から切り離された息子は、全身の力をこめて、可愛らしい、しかしとてもしっかりした産声を聞かせてくれました。

その声は、手術台の上で祈り続けていた私に、祝福のシャワーのように降り注ぎました。

それは、彼の全てを受け入れ育んでいく、静かな覚悟を持たせるのに、十分すぎるほどの力を持っていました。

息子、生まれてきたね。

ありがとう。

これからどうぞ、よろしくね。

 

引用・出典:生まれる、生きる。https://note.com/dr_moimoi/n/nd1b02fb6f7fa

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